ノーベル経済学賞


Krugman、キターーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

以上。


(追記)

The Royal Swedish Academy of Sciences has decided to award The Sveriges Riksbank Prize in Economic Sciences in Memory of Alfred Nobel 2008 to

Paul Krugman
Princeton University, NJ, USA

"for his analysis of trade patterns and location of economic activity"

Press Release;The Sveriges Riksbank Prize in Economic Sciences in Memory of Alfred Nobel 2008


(追々記)

ノーベル経済学賞関連はコーエン(Tyler Cowen)任せ、というのがここ最近の行き方でして、そのうちコーエンが詳しいエントリーを書いてくれることでしょう、・・・・と言ってるそばから

●Tyler Cowen, “Paul Krugman wins the Nobel Prize”(Marginal Revolution, October 13, 2008)


毎度のことだけど、事前に記事を用意していたとしか考えられんね。


あと韓リフ先生のエントリー、

●“クルーグマン氏、ノーベル経済学賞受賞”(Economics Lovers Live, October 13, 2008)

も是非ともおさえておくべし。


おっと。肝心なことを忘れるところだった。受賞者自身による受賞後最初のブログエントリーは以下。

●Paul Krugman, “An interesting morning”(The Conscience of a Liberal, October 13, 2008)


(さらに追記)

●Alex Tabarrok, “What is New Trade Theory?”(Marginal Revolution, October 13, 2008)

受賞対象である“New Trade Theory”に関してのタバロックによる簡潔な解説。Marginal Revolutionコンビの何と頼もしいことか。


“New Trade Theory”に関しての入門的な解説(伝統的な貿易理論との関係も含めて)についてはオブスフェルドとの共著である以下のクルーグマン自身による国際経済学の教科書を参照されたし(私の手元にある第5版の原書では 第6章「Economies of Scale, Imperfect Competition, and International Trade」が“New Trade Theory”の解説にあたる)。


International Economics: Theory and Policy: International Edition

International Economics: Theory and Policy: International Edition


国際経済―理論と政策〈1〉国際貿易 (新経済学ライブラリ 別巻)

国際経済―理論と政策〈1〉国際貿易 (新経済学ライブラリ 別巻)


クルーグマン国際経済学 (経済学大系シリーズ)

クルーグマン国際経済学 (経済学大系シリーズ)


あと今頃気づいたんだけれども、カテゴリー欄を見ると[Krugman]なる文字が。自分でもすっかりその存在を忘れていた。
ケインズ『一般理論』解説(本ブログではここここで取り上げている)と(コーエンも上に貼ったブログエントリーで好きな論説の一つとして挙げている)オーストリア学派景気循環論批判*1(本ブログではこのエントリーで取り上げた)なんかはこの機会にまた読み直してみよう。
それにしても何だか堅苦しくて読みにくい文章だなw<何年前かのオイラ。


(どうでもいい追記)

「戦略的貿易政策」に目くじら立てて批判をなさっている方(econ2009さんによればIT専門家の方)がいらっしゃるそうですが(Baatarismさん経由で知る)、クルーグマンの「戦略的貿易政策」に対する一見して二枚舌に見える態度はコーエンも書いているように

Krugman is very well known for his work on strategic trade theory, as it is now called. Building on ideas from Dixit, Helpman, and others, he showed how increasing returns could imply a possible role for welfare-improving protectionism. Krugman, however, insisted that he did not in practice favor protectionism; it is difficult for policymakers to fine tune the relevant variables.

つまり理論的可能性を示すことと理論的に言えることが実際に適用可能かどうかということとは切り離して論ずるべき問題であって、「戦略的貿易政策」は実際に政策として実施することは困難であるとクルーグマンは判断していた、ということから説明できるのであり、時の政権のイデオロギーに合致するように意見をコロコロ変える機会主義の表れではないと思う。クルーグマンによるローラ・タイソン批判もこの線に沿った批判(理論と実際の区別の必要性の指摘)じゃなかったかしら。


良い経済学 悪い経済学 (日経ビジネス人文庫)

良い経済学 悪い経済学 (日経ビジネス人文庫)

*1:清算主義批判でもある