パティンキンとヒックス


The Patinkin-Hicks Correspondence, 1957-58
http://scriptorium.lib.duke.edu/economists/patinkin/

Don Patinkin著『Money, Interest, and Prices: An Integration of Monetary and Value Theory』を巡って新古典派総合(`neoclassical synthesis')の立役者であるパティンキン/ヒックスの間で1957年から1958年にかけてやりとりされた計5通の手紙。
ヒックスの批判(“A Rehabilitation of Classical Economics?(1957)”)―パティンキンの議論(デフレーションの進展によって実質貨幣量が増大する結果、経済は長期的には完全雇用均衡に回帰する=非自発的失業は短期的な現象に過ぎない)はケインズの議論(非自発的失業は長期的にも解消されない)を否定し、新古典派復権を唱えるものでしかない―に対するパティンキンの返答(“Keynesian Economics Rehabilitated(1959)”)には既に上記本(『Money〜』)の中で述べられている以上のことは含まれていないように見受けられるのに、どうしたわけかヒックスはそれ以降批判を引っ込めてしまった。どうやらヒックスはパティンキンの返答に説得されたようである。しかしながら、どうも釈然としない。なぜヒックスはパティンキンの返答に対して再批判を寄せなかったのか?

その疑問に答える(モヤモヤを晴らす)のがこの5通の手紙=パティンキン−ヒックスの文通の記録、ということです。

ヒックスの字見たの初めてかもしれないな〜。一枚目の手紙は最初の“Your letter”までは解読?できました・・・。
タイプし直してくれた人、どうもありがとうm()m。時間見つけてじっくりと吟味したいところですね。