Motivation Crowding Theory - Irregular Economist 〜hicksianの経済学学習帳〜

●Bruno S. Frey and Felix Oberholzer-Gee（1997）, “The Cost of Price Incentives: An Empirical Analysis of Motivation Crowding-Out”（American Economic Review, Vol.87(4), pp.746-755）

●Bruno S. Frey（2000）, “Motivation and Human behaviour（pdf）”（in Peter Taylor-Gooby (ed), 『Risk, Trust and Welfare』, Palgrave Macmillan）

●Bruno S. Frey and Reto Jegen（2001）, “Motivation Crowding Theory（pdf）”（Journal of Economic Surveys, vol.15(5), pp.589-611）

いわゆる内発的動機付けの理論ってやつですね。外からインセンティブ（＝金銭的報酬やペナルティなど）を与えることにより、時に内発的動機付け（intrinsic motivation）が弱められてしまって結果として逆効果になってしまうという。よく持ち出される事例はこちらで紹介されているように迎えの時間に遅れることに対して罰金（＝時間に遅れることを抑制するために設けられた外的なインセンティブ）を課したら逆に迎えの時間に遅れる親が増えたという話ですね。こういった話題に関しては例えば山岸先生の以下の本でいくつか他の事例が紹介されていたと記憶。幼稚園児のお絵かきの話だとかアロー(Kenneth Arrow)による臓器提供に関する話*1だとか。