IS-LM
今日もまた例の彼とランチ。いつにもましてのマシンガントークだったけれども、突然ナプキンの裏に何か図を描き出すものだから、「もしや新しい経済学が誕生する瞬間に立ち会っているのか」・・・と一瞬緊張してもみたり。 IS-LMとかAD-ASとかいった「どマク…
●J. Bradford DeLong(2001), “The International Financial Crises of the 1990s: Analytics(pdf)” 国際金融危機(Capital-Account International Financial Crisis)をIS−LMモデルの枠内で説明してみよう。でも従来のIS−LMモデルそのまんまではちとしん…
●David Beckworth, “The 'Great Moderation' in an IS/LM Model with Full Employment”(Macro and Other Market Musings, August 19, 2008) 上記エントリーで取り上げられているWilliam White氏の論文は以下。 まだ自分も全てには目を通してないんだけれど…
マンキューとデロング、そしてクルーグマンの三者間でクラウディング・アウト談義が行われたとのこと(Economist's ViewにおけるMark Thomaの(IS-LM図を用いた)まとめ参照)。マンキュー 「LM曲線は(FRBが特定の利子率水準を維持すべく金融政策を運営する…
IS-LM分析の生みの親として名高い(悪名高い?)ヒックス。彼がIS-LMを主題として論じたのは生涯で4回(私が知っている範囲内では)と意外と少ない。“Mr. Keynes and the Classics”/“The Classics again”(この二つの論文はともに『貨幣理論』(Critical Ess…
前回続き。IS-LMへの批判について。根井雅弘著『「ケインズ革命」の群像』ではIS-LMに対する2つの批判(IS-LMがケインズの重要な側面を捨象している点を問題視するもの)が取り上げられている。第一はパシネッティによるもので、IS-LMでは変数間の関係が相互…
引き続きLaidlerの論文より。Many economists and some philosophers of science share what could legitimately be called Panglossian view of the losses that accompany the move towards more formal models.Kitcher(1993), for example, has argued, i…
David Laidler(with Roger E. Backhouse)、“What was lost with IS-LM?(pdf)”(Laidlerホームページより)。IS-LMモデルは現実経済の重要な側面−経済活動は時間を通じて行われる営為であるということ−を捨象してしまったがために、経済学の更なる発展へ…
貨幣需要の投機的動機=貨幣と「債券」(コンソル債)間の資産選択の問題、について(堀内昭義著『金融論』、p140〜144参照)。コンソル債(確定利付き債)の流通価格;P=cF/i (F:額面価格、c:クーポン率、i:利子率(最終利回り))コンソル債を1年間…
IS-LMモデルは物価一定の短期の仮定の下で、財市場と貨幣市場の均衡分析をおこなうものである。IS関係は投資=貯蓄という財市場のフロー均衡の状態を記述する。利子率の減少関数である投資と所得の増加関数である貯蓄は、財市場における所得の変動によって均…